今日、学習ボランティアでおじゃました小学4年生の授業は、算数の「直方体の見取図の書き方」でした。
問題
下の図は、直方体のてん開図です。
この直方体の見取図をかき、たて、よこ、高さの3つの辺の長さをかき入れましょう。
この問題で子どもたちがつまづくとすると次の2点になります。
- どんな箱(直方体)ができるのかイメージできない
- 見取図のたての書き方がわからない
実際にてん開図を作る
てん開図からどんな形の直方体ができるのかイメージすることが難しい場合は、実際にてん開図を作って直方体を作ってみます。
この時、てん開図の外側にてん開図に書かれている長さを書いておきます。
先ずは、この一番小さい面を立てます。
この面を立てるだけで、直方体のイメージがわき始めます。
続いてあい向かいの面を立てます。
立てた2面にはさまれた面も立てます。
ここまで来ると、全体像が見えてくるのではないでしょうか。
見取図のたて線は実際より短く
続いて、見取図を書いてみましょう。
たて8㎝
横10㎝
高さ5㎝
①まず、10㎝✕5㎝の長方形を書きます。
②続いて、たての線をひきます。
マス目がある場合は、45°の斜め線をのばしていきます。
見た感じが、横の10㎝よりも短くみえ、マス目のきりのよいあたりまでひきます。
③最初にひいた、たて線と平行になるように線をひきます。
④高さ5㎝をひきます。
⑤あとは線をつなげるだけ。
⑥高さ5㎝の点線をひきます。
⑦あとはつなげるだけ。
なぜたて線は8㎝にしないのか
見取り図は直方体を斜めからみているため、上の面と横の面は長方形ではなく、平行四辺形になっています。
つまり、たて線は斜めになっているため実際より長くみえます。
そのため、実際の8㎝より短くすることにより、バランスのとれた見取図になります。
実際、8㎝で書いてみると次のようになります。
横の10㎝と同じくらいか10㎝より長く見えませんか?
たて線を実際の長さどおりに書こうとする場合
どうしても8㎝でないと納得しない子どもには、8㎝で書かせてみる他に、教科書に載っている、立方体の見取図の長さを測らせるとよいでしょう。
実際に測ってみます。
横1.3㎝
高さ1.3㎝
たて0.9㎝
まとめ
てん開図はしばらくは手元に置き、いつでも直方体にしたりてん開図にもどしたりできるようにしておくと便利です。
なんども繰り返して「箱にしたり、開いたり」を繰り返していると、立体図形の基本的な感覚に慣れてきます。