今日、学習ボランティアとしておじゃました小学2年生の授業は、算数の「100より大きい数」でした。
「10のかたまりが10個で100になる」ことを学習すると、次は「1000」の学習になります。
イメージしづらい大きな数をどうやって理解させていくのか、教え方のポイントをまとめてみました。
100が10個で1000になる
10や20であれば、本当にその数があるのかどうか、1つ1つ数えて確かめることもできますが、1000となってくると、「1つ1つ」数えはほぼできません。
ではどうするかというと、「かたまり」でとらえることが必要になってきます。
こちらは1行にポツ点が10個あります。
10行でポツ点は100個。
つづいて、次の図はこの100のかたまりが10個あります。
それでは、100ずつ数えていきましょう。
「1000-1」はいくつになる?
100のかたまりで数えていき、900の次は1000になるということを学習しても、「1000-1」はなかなか難しいようです。
「990」と答えたり、まったくわからない子どもさんが何人もいます。
このような時には、絵図をつかって視覚的な感覚にうったえると、わかりやすいです。
これが全部で1000になることを学習しました。
1000あるポツ点から、最後の1つを引くわけですが、まず最後の100をとります。
最後のマスは、9列目までで90になります。
最後の1列から1を引いて、残りは9になります。
つまり、900+90+9=999になります。
999から更に1ずつ引いていく
「1000-1=999」。
では、「999-1」は?となると、やはり難しい。
そんな時は、順に数字を書いていくと効果的です。
もう1つ引くと?
こうやって書いていくと、規則性が見えてきます。
百の位の「9」を消してみます。
すると、「96 ← 97 ← 98 ← 99」となり、昨日まで学習していた慣れている2ケタ数字となるわけです。
これを教えてあげると、1を引き続けていくことが早くできるようになってきます。
この時注意することは、数字を書いていく順序です。
この順序に書いていくと、数字に対するイメージに逆行してしまいます。
なぜなら、授業でも教科書でも「1、2、3」「10、20、30」のように、左から右側にいくにつれ数字が増えていくように説明しているからです。
1つ1つ数えようとする時
それでも、この図のポツ点を1つ1つ数えようとする子どもさんもいます。
どうして1つ1つ数えようとするのか
- 「100のかたまりが10個で1000」が理解できない。
- それ以前に「10のかたまりが10個で100」が理解できていない。
- そういった理解ができていないため、1つ1つ数えることにより安心する。
対策
「10のかたまりが10個で100」を実感し安心できるまで復習することを、おすすめします。
つまり、先ほどの図でいうと1マス分のみを、繰り返し数えてみるのです。
- 1行にポツ点がいくつあるのか、指で1つ1つ数えてみます。
《10個》 - このマスの中に、10個のかたまりが何行あるか、指で1行ずつ数えてみます。《10行》
- 1行ずつ指で押さえながら、数えていきます。
「10、20、30、40、50、60、70、80、90、100」
1つ1つ全部数えなくても、かんたんに(間違いなく)数えることが実感できるまで毎日くりかえし、この「かたまり」でとらえる感覚を身につけてしまいましょう。
まとめ
2年生になると、1つ1つ数えて理解する段階は終わります。
算数を苦手や嫌いにしないためにも、この時期に「かたまり」でとらえることができるようになることはとても大切です。