放送大学の授業形態は、「TV」「インターネット」の他に、直接講義を受講する「面接授業」があります。
面接授業となると、どんな年齢層の人が集まってくるのか。
講師の先生の説明は理解できるのか。
TVやインターネットでは気にならないことが頭をよぎります。
2日間にわたった心理学の面接授業の様子をお伝えします。
科目名
心理検査法基礎実習
授業時間と曜日
授業時間は9:50~17:00となります。
昼休憩を1時間取りますので、1日約6時間の授業となります。
日程は社会人対応がされており、土日と続けて2日間だったり、2週続けて土曜日あるいは日曜日だったりします。
会場とコロナ対策
授業会場は、放送大学の学習センターで行われます。
都道府県に最低1個所はこの施設があるようです。
席は3人机に1人ずつすわるようになっており、コロナ感染対策もなされていました。
受講者
受講者数は、定員20人に対して数人欠ける程度でした。
年齢層でいうと、お見かけしたところ30代~60代と幅広い世代が受講していました。
男性より女性のほうが多く、20人弱のうち男性は数人でした。
興味しんしん性格検査
授業の内容は事前に示されています。
〇心理検査の理論的背景や実施方法の基本についての解説
〇4つの心理検査を体験し、自己理解を深めながら各種心理検査の特徴と限界を理解する。
実際に受講者全員が1日2つ、計4つの心理検査を体験してみました。
子どもの頃にやったおぼえのものもありましたが、今の自分はどんな状況にあるのか興味しんしんです。
認知判断傾向検査
認知判断傾向検査は、18項目の質問に対して、選択肢の4つ(そう思う・ややそう思う・ややそう思わない・そう思わない)のうちから一番あっているものを選びます。
<何がわかるのか>
内的統制型か外的統制型かを数値でみることになります。
内的統制型は、判断基準を自分自身におくタイプ。
外的統制型は、判断基準を周りにおくタイプ。
HTP検査
HTP検査は、3枚の紙にそれぞれ、①実のなる木 ②人 ③家を描きます。
<何がわかるのか>
描かれた内容からどういう心理状態にあるのかを判断するものです。
Y-G検査
YーG検査は、120項目の質問に対して、選択肢の3つ(はい・いいえ・どちらでもない)の中から答えます。
<何がわかるのか>
・情緒の安定不安定
・社会的適応不適応
・活動的非活動的
・衝動的非衝動的
・内省的内省的でない
・主導権を握る非主導的
TEG検査
TEG検査は、53項目の質問に対して、選択肢の3つ(はい・どちらでもない・いいえ)の中から答えます。
<何がわかるのか>
5つの自我のエネルギー量をから性格特徴と行動パターンをみるものです。
①父親の自分
②母親の自分
③大人の自分
④順応した子ども
⑤自由な子ども
それぞれの検査結果はおおむね納得がいきましたが、中にはあてはまらないなと思うものもありました。
今回は講義の中の一環で行われましたが、心理検査は、受検者の心理的・金銭的負荷がかかることが配慮されなくてはなりません。
授業の様子
社会人が時間とお金をやりくりして受講している授業です。
右を向いても左を向いても、皆、真剣そのものです。
といいたいところですが、あっとびっくりの居眠りをしている人もいました。
急に発言を求められるようなこともなく、講師の先生の話がまったくわからなかったということもありませんでした。
資格取得などを目指していくとすると今後の猛勉強が必要でしょうけれど、心理学に興味をもったばかりの人でも受講できる内容でした。
レポート提出
単位を取得するためには、授業の受講の他に、体験した4つの心理検査についてレポートの提出が必要です。
レポート内容は、「方法」「結果」「考察」。
心理検査1つにつき、A4で1ページほどにまとめます。
受講後、提出までの期限は2週間以上あります。