亡くなった80代の父がテレビをものすごく大きい音で聞いており、玄関のチャイムにも気づかないほどでした。
うるさすぎて、同じ部屋にそのまま居られないほどの音量で、「音、大きすぎるでしょう。」と言っては小さくしたものです。
ところがなんと、その「テレビの音、大きすぎるでしょう地獄」が、50代夫婦の我が家でも始まっているのです。
夫に合わせるとうるさい
「ちょっと音大きいよね。」と、私がついているテレビの音を小さくすることが増えてきました。
リモコンの音量調節で、1~3段階小さくします。
ところがニュース番組はいいのですが、ドラマや映画の時に、登場人物がささやくようにしゃべるシーンが聞こえないと、夫から申し出がありました。
「ほら、ここのこのシーン、聞こえないんだよね。」
「聞こえない‥‥の!?」
聴力低下の原因
ちょうど受講中の放送大学の『知覚・認知心理学』(石口 彰)のテキストの中に、聴力が低下する原因が書かれていました。
基底膜上の有毛細胞は、加齢、あるいは大きな音を聞き続けることによって劣化する。
この劣化は、聴力の低下を引き起こすが、残念ながら現在のところ、有効な回復手段はない。
*「基底膜」は内耳になります。耳穴の入口(外側)から、外耳・中耳・内耳となっており、内耳は耳の奥側になります。
と、このテキスト部分を読み上げ、夫に聞かせてみました。
「つまり、あまり大きな音でテレビを観ていると、聴力に影響するらしいよ。」
「ついでに言うと、私のかかりつけの整体の先生は、ヘッドフォンやイヤフォンで長時間音楽を聴くのもよくないって言ってたよ。」
自分の聴力も落ちてきていた
ところが、夫と比べ聴力を維持できていると思っていた矢先、昔の自分と比較すると聴力が落ちてきているんだと厳しい現実をつきつけられることがあったのです。
それは、「ハリーポッター」のDVDを観たときのことでした。
当時小さかった子どもと、それこそセリフを覚えてしまうほどくり返し観たものです。
先日このDVDを20年ぶり?くらいに観たところ、聞き取りづらい箇所があったのです。
20年前は、この音量でよかろうと思う音量で、最初から最後まで支障なく観ることができていましたが、今はそうではないのだということがわかったのです。
テレビを見るときの工夫
そんなわけで、聴力維持のために気をつけていることは2つあります。
テレビの音は大きすぎないようにする
聞きづらいほど小さくてはどうにもなりませんが、音量をもう1つ下げられるかどうかこまめにリモコンをいじるようになりました。
番組によって音量調節をすることがあります。
ニュースは音量を1つ下げても聞き取りやすく、CMになるともう1つ下げようかと思うほど音を大きめに感じることがあります。
字幕をつける
ほとんど支障ないけれど、聞き取りづらい時がある場合は、字幕をつけるのがおすすめです。
視覚が聴覚を補ってくれるため、音量を上げずにすみます。
夫婦で同じ番組を観るときはどうするのか
同じ番組を観るとすると、ニュース系のみになっていくような気がします。
プロが話すだけあり聞き取りやすく、音量を大きくせずにすむからです。
しかし、ドラマ系は録画をして、時間をずらして観るようになっていく傾向にますます拍車がかかっていきそうです。
気がつくと、50代でも聴力のちがいが明らかになってきた我が家。
仕事や友だちとの会話には今のところ違和感はありませんが、耳もいわたらないといけない年齢になってきました。