ヒロインまり子は80歳の作家。
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【中古】 傘寿まり子 1 / おざわ ゆき / 講談社 [コミック]【メール便送料無料】【あす楽対応】
顔だけではなく手足のしわまで描かれていて、主人公としてはあまりみかけないタイプ。
家族や社会の中で疎外感を持ちながらも、自分の生きるみちを探していきます。
全16巻ですが、各巻に「しみる」セリフがちりばめられていて、気持ちをゆさぶられます。
ネタばれありありで、レッツゴー!
あらすじ
幸田まり子80歳、冒険が始まる。
80歳になる幸田まり子はベテランの作家。
夫に先立たれ息子夫婦、孫家族と同居中。
悠々自適の老後を送るはずが、家が手狭で家族の諍いが絶えない。
ある日、まり子は家族が自分に内緒で家の建て替えを計画していることを知る。
そして、ある「事件」が起きて自分が長く生きすぎ、家族の邪魔をしていると痛感。
リュックひとつで家出を決意するのだがー。
『傘寿まり子』第1巻 裏表紙より
家の中だって中心はどんどんずれていく
これは、まり子に内緒で家の建て替えが計画されていることを、うっかり知ってしまった場面での、まり子の心の声です。
「譲っていかないと」
「次がつかえる」
「だけどここは私の終(つい)の棲家じゃなかったの・・・?」
と続きます。
50代夫婦2人の気軽な生活をしている身にも、はっとするようなセリフです。
自分の場合も年齢とともに、もう亡くなっていますが80代の親からいろいろ頼られるようになってきました。
いつの間にか「世代交代」が起きてきて、親が年をとってきたことにさみしさを感じてくるものです。
子どもの側からこの「世代交代」を実感したことはありますが、まり子の場合は親側からのおもいです。
これから先、自分も「次の世代に譲っていかないといけないのかも」と思うような場面が来ることはかんたんに予想されます。
悩んでいても幸せでも灯りは灯り
家出をした日に泊まったホテルからみた夜景の美しさに感動してのセリフです。
私もずっとこの灯りの一部だったのね
そんなことに気づかずに生きてきた
走り続けたきた人のセリフですよね。
しかも、なんて前向きなのでしょう。
残りの人生って何?
同世代の古い知人が四世帯の家の中で孤独死したことに対して、我が身を振り返る場面です。
本当は何かのおまけの様な人生を生きる人なんていない
あなたもここに立ってみればわかる
高齢者という名前だけど私は私
人生の折り返し地点を過ぎている50代にとっても、なんとすごいエールでしょう。
年をとってきておかれている状況を、見事に言い表していると思います。
まとめ
このマンガを購入してから数年がたちますが、いまだに時々読み返しては元気になっています。
家の近くのお店では1冊100円でレンタルしていました。
第1巻は、レンタルでお試し読みもいいかと思います。
第2巻の名言につづく‥‥