学習ボランティアでおじゃました本日の授業は、小学2年生の算数「繰り上げ計算」。
「昨日は、17+3=20を勉強しました。」
「今日は、17+4がいくつになるのか考えてみます。」
昨日の確認をしながら授業がはじまっていきます。
「17+4」のかぞえ方
17のうち、1(10)は手をつけずそのままです。
最初に7について考えていきます。
4は7の「ともだち」ですか?
7の「ともだち」はいくつですか?
では4を3と1に分けます。
7に3をたすと10になります。
もともとの10と合わせて、10のかたまりが2つになり「20」となりました。
4の残りが1なので、全部で「21」になります。
「17+4」に時間がかかる原因
今時は、子ども達が理解しやすいように、10になる組み合わせを「ともだち」と教えているのですね。
「ともだち」の組み合わせがわかっていない
2と8
3と7
4と6
5と5
逆側からも「ともだち」をお願いします。
8と2
7と3
6と4
かぞえ棒や手を使わないと「ともだち」がいくつになるのかわからないと、どうしても時間がかかってしまいます。
大事なところで注意がそれている
そして、いったん机からかぞえ棒をだすと、先生の話よりもそのかぞえ棒に注意がいってしまうのです。
かぞえ棒にはってある名前シールがはがれかかっている。
ならべたかぞえ棒がまがっている。
専用ケースの中に上手にしまえない。
とずっと、かぞえ棒をかまっているのです。
どれも小さな子どもらしい行動ですが、肝心の先生の説明はとっくに終わってしまっています。
現実逃避?
先生が話をしていても手元のかぞえ棒に一心に向かう姿は、子どもなりの現実逃避を思わせるほどです。
対策
反復れんしゅう
「ともだち」の反復れんしゅう。
しかも、「5のともだち」のれんしゅうから必要なのだと思います。
1と4
2と3
3と2
4と1
そこから?
はい。そこからなんだと思います。
学校ではかぞえ棒や数図ブロックを使いますが、家では子どもさんの好きな「あめ」や「ガム」をつかってみるといいかもしれません。
「あめ」や「ガム」でできるようになったら、次は「おせんべい」や「みかん」を使って、これでもかとやっていただけるといいかと思います。
「10のともだち」の反復れんしゅうは「5のともだち」が体にしみこんでから。
「ともだち」が大切なのは、くり下がりも同様です。
おとなだって間に合わないことがある
シールがはがれかけていても、並べたものが多少まがっていても、ケースにきれいにはいらなくても、先生の話を聞くほうが優先なんだよ!
と言っても、子どもさんの行動は変わらないかもしれません。
「時と場合による」微妙なさじ加減は、少しずつ身につけていくものですからね。
そこで、《間に合わなかったけど、まあいいか》くらいの姿勢を、親御さんが子どもさんの前でよくよくみせてあげるというのはどうでしょうか。
たとえば?
《ごはん炊くのを忘れていたから、おうどんでいいか。》
《また、おみそ買ってくるのわすれちゃった。今日もみそ汁なしね。》
へへへ
一緒にあそぶ
現実逃避はボランティアおばさんの深読みかもしれません。
ただ、こんな小さな子どもさんが現実逃避するほど授業がわからなくて困っているとしたら、つらいことですよね。
様子がおかしいかなと思ったら、一緒にあそぶことが一番の「くすり」でしょうか。
最後に
周りの大人がどんなに教えようと意気込んでも、子どもさんとの信頼関係が成立していなくては空回りです。
私も、このボランティアおばさんは大丈夫だと思ってもらえるよう、声がけをする時には必ず名前を呼んでからにしています。
もうひとつ、いいことを思いつきました。
子どもさんの目をきちんとみて、ゆっくり間をとってから本題にはいっていく!です。